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ゲームスタートが王様の部屋から開始となるヒミツ

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ドラゴンクエストのみならず、RPGと言えば王様の部屋から始まり「おお○○よ!ゆうしゃのちをひく・・・」なんてことを言われてゲームがスタートするのが主流でした。(最も最近のRPGではそういったオープニングはあんまり見なくなってしまいましたが・・・)
初代のドラゴンクエストも王様の部屋がスタート地点でしたが、これには深い意味があったことをご存じでしょうか?

当時のRPGと言えば、パソコンで絶大な人気を博していた「ウィザードリィ」というゲームが主流でした。他のRPGもこの「ウィザードリィ」のシステムを踏襲して作っていたものが多かったようです。
しかし難易度としては、パソコンゲーム自体がパソコンになれている人向けとして作成されていたこともあり、操作方法も含めてやや高めで難解でした。一方でファミコンという子供がメインで楽しむゲーム機でRPGというジャンルで勝負するには、ウィザードリィのイメージが強いので果たしてドラゴンクエストが受けいれられるかは大きな課題だったため、操作方法やゲームの遊び方については特に慎重に考慮されていました。
開発当初のドラゴンクエストはゲームをスタートさせると、まずフィールドから開始となり、すぐ隣に城と町がある状態だったそうですが、開発段階で試しにゲームをプレイしてみたテストプレイヤーの中にはこの城と町の意味がわからず、何も装備が無い状態で外をうろついてしまい、あっという間に敵にやられてしまう、ということがありました。開発側としては「すぐ隣に城と町があるので、まずそこに入って装備をととのえたり、王様の話を聞いてゲームの進め方や目的を知ってもらう」というのが当初の目論見だったようですが、やはりRPGをよく知らない子供がプレイした場合を考えると、このようなスタート方法では問題があります。
よくわからないままにゲームがスタートして、うろうろしていたらすぐに敵にやられてしまうなんて、ゲームとして面白くないですよね?
そこで考えたのは、ゲームの目的や操作方法を知ってもらうためにまずは王様の部屋をスタート地点として、そこから遊び方を学んでもらうという方法。これであれば最初に王様の話を聞いて、ドラゴンクエストの舞台設定として「主人公は勇者ロトの血を引く子孫」であること、そしてゲームの目的は「竜王を倒し世界に平和を取り戻してもらう」「ローラ姫がさらわれてしまったので救い出す」ことをまず最初に確認できます。
さらに王様の部屋に宝箱を置き、そこに装備品や薬草などのアイテムを入れることで「宝箱にはアイテムが入っている」「装備品は装備しないと効果が無い」ことを学ぶことができます。
そしてさらに、王様の部屋から出るには扉に掛かっているカギを外す必要があり、ここでも「扉はカギのアイテムを持っていると開けられる」「扉に対してのカギの使いかた」ということも学ぶことができます。最後に階段を下りるときに「かいだん」コマンドを使うことで階段を移動できる、と、なんとこの王様の部屋の中だけで一通りの操作を学ぶことのできるチュートリアルの役割を果たしていたのです。
今のゲームでこそ、ゲーム開始時のチュートリアルがあることは当然ですが、当時のまだファミコンにRPGというジャンルが浸透していない中で「どのようにしたら簡単に楽しんでもらえるか」をじっくりと考えた結果、これほどまで画期的な方法を思いついたのはすばらしいアイデアであると言えるのでは無いでしょうか。もし機会があれば、初代ドラゴンクエストをプレイしてみてください。今のRPGのように美麗でリアルなグラフィックやフルオーケストラでアレンジされた荘厳な音楽もありませんが、実にバランスが取れた珠玉のアイデアにあふれた作品であることがおわかり頂けるかと思います。

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